ことわざ学会では2017年に創立10周年を記念して、ことわざ学の確立と発展に資する清新で意欲的な研究を奨励するために、新たに「研究奨励賞」を設けました。
この賞が若手研究者の活躍の刺激となり、また、ことわざへの関心や研究の新たな可能性を切り拓く契機となることを願っています。
対象となる研究は、ことわざ学会会員によるものとし、会員の自薦、他薦により公募し、応募いただいたものの中から選考委員会が審査いたします。
受賞者の紹介
★2025年度受賞者
北澤篤史会員 WEBサイト「ことわざ・慣用句の百科事典」制作者
授賞理由:
ことわざを親しみやすく網羅的に紹介するサイトを制作・公開し、専門家コラムによってことわざの深さも伝えている。さらにサイトの実績を生かし、マンガやキャラクターを駆使した『マンガでわかる すごい!ことわざ図鑑』(講談社、2024)を上梓した。
受賞の感想:
〔準備中〕
ミニマムの会(〈ミニマムで学ぶことわざ〉シリーズ〔クレス出版刊〕の著者たち)
授賞理由:
英・独・仏・西・中・韓の6言語のことわざ研究者がそれぞれミニマム(100)のことわざを精選し、 背景を含めて解説した。ことわざの論理的理解にとどまらず、感覚的にも身につけるために、ネイティブの協力を得て生きた用例を収録している。従来の語学書の枠をこえるシリーズを構想し、企画から9年の歳月をかけて完結させた。
受賞の感想:
〔準備中〕
★2021年度受賞者
鈴木雅子会員 昭和女子大学国際学部英語コミュニケーション学科助教
授賞理由:
専門のデンマーク語、英語の研究・教育のかたわら、早くから定形表現・ことわざに関心をいだき、研究を継続する。近年は西洋のことわざの日本語への受容の実証的研究を積み重ね、大越成徳の日本のことわざの紹介(英・仏語による) やデンマーク語のことわざミニマムにも視野を広げている。
受賞の感想:
研究奨励賞を頂戴いたしましたが、ひとえに大学院時代よりお世話になってきました学会の皆様のおかげであると感じております。デンマーク語、英語における定形表現の研究からことわざに関心を抱くようになりました。言語間のみならず、文化間での解釈の相違、例えばアメリカとイギリスにおける相違にも興味を持っております。辞典等を用いての通時的な研究が多くなっていますが、現在は、西洋のことわざがどのように日本で受容されてきたのか、また日本のことわざがはたして西洋で受容されているのか、という点にも注目しています。
ことわざ研究については、これからも少しづつ取り組みたいと思いますが、個別の研究だけではなく、学会が共同研究のプラットフォームになることを祈念しています。
(こちらから受賞後のインタビュー記事をご覧いただけます)
★2018年度受賞者
髙村美也子会員 南山大学人類学研究所研究員
授賞理由:
長年にわたってボンデイ族(タンザニア)の文化と社会を多面的に調査し,ことわざ研究でも貴重な成果をあげている。文献中心になりがちなことわざ研究のなかで、フィールドワークによる研究の可能性を示した。
受賞の感想:
研究を始めた当初は、スワヒリ地域およびボンデイ族のことわざの、議論方法が分からず、なかなか研究が進まず、諦めた時期もありました。しかし、諦めずに継続したことで、研究奨励賞を頂くことができ、とても光栄です。私が理解できるスワヒリ語で長老からお話を何度も聞きましたが、一つ一つのコトワザを心から「理解」するまでには至りませんでした。しかし、10年以上の同じ村でのフィールドワークを継続することにより、少しづつ、生活とコトワザが繋がってきたと思います。今後も楽しみつつ、研究を進めていく所存です。
(こちらから受賞後のインタビュー記事をご覧いただけます)
★2017年度受賞者
鄭 芝淑会員 鹿児島大学共通教育センター准教授
授賞理由:
ことわざの国際比較のための客観的基準を求め、ことわざの重みによるスペクトルに着目し、日韓のPSリストを作成することによって新たな比較研究の道を開いた。また、その後もこの手法により分析を進め、具体的な成果を積み重ねている。
受賞の感想:
この度は、学会創立10周年という記念すべき年に「ことわざ学会第1回ことわざ研究奨励賞」をいただきましたことに身の引き締まる思いがしております。これまでお世話になりました学会の会員の皆様、特に大学院時代からご指導いただいた恩師の飯田秀敏先生、代表理事の北村孝一先生、武田勝昭先生に心より感謝申し上げます。
ことわざ比較研究の客観的尺度を求めて”PSリスト”を考案し、それに基づいて日本語と韓国語のことわざを様々な角度から数量的に比較してきましたが、たどたどしい道のりであったにもかかわらず、このように評価していただきましたことは大変嬉しく思います。
諸先生方のお仕事ぶりを見ては自分の研究の浅さと狭さを感じています。少しでも近づけるように、今回の受賞を励みとして、これからも一層研究に邁進したいと思っておりますので、今後ともご指導とご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
(こちらから受賞後のインタビュー記事をご覧いただけます)